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zoom RSS ベルギー奇想の系譜展 を見て

<<   作成日時 : 2017/06/19 13:26   >>

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6月もはや半ばだというに、
例年以上に「今年の天気は」、
ってなもんで、
10日前に梅雨入りしたはずなのに
全然まとまった雨はこの地方じゃ降らず、
でもニュースみたら、猛烈な雹に襲われたり、
強風大雨な大荒れ天気な地方もあったり、
そうかと思えば もりかけそば がどうしたこうした、
とかで、もう皮肉の一つを言う気力すらなくなっちゃった、
という感じに襲われる、
ますます先行きがわからない今日この頃、
皆様いかがお過ごしですか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

いや、ほんっと、雨、降らないっすわー。
雨はキライじゃないし、
湿気たときにしっかり降ってくれる雨はありがたいんだけど。
そういや、湿気すら、全然この6月は感じませんねぇ。
俺が生まれたときも、これくらい「からり」としてりゃ、
もっと「乾燥」した性格になってたのかもね、俺。

ちうことで。
思えば6月。
ワタクシ生誕記念月。
ここ数年、6月、って芸術週間?だったりするなぁ・・・
ってのは、顔本で振り返って気がついたのですが。

今年も「例年通り」、芸術に浸る、ということで、
これまた「いつも通り」、カミさんに教わって、
一緒に美術展に行ってまいりました。
今日はその備忘、ってことで。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回お出かけしたのは、これ!

ベルギー奇想の系譜展

展覧会場は今やすっかりなじみの
兵庫県立美術館。

お出かけした日が、これがまた底抜けの
真っ青な、それこそ「五月晴れ」ってな一日。

・・・え?「五月」晴れ?

ま、そりゃともかく。
海沿いにある美術館。
もう10年以上?15年になるんっすか?開館して?

建物自体は安藤忠雄色が猛烈に漂っていますが。
これ、建築時のコンセプトだったんだろか。
壁際にツタが生えてまして。
これがどんどん広がって、壁面を覆い始めてるんですよね。

ここ数年、ちらちら気になっていたのですが。
今回久しぶり(半年ぶり?もっと、かな?)に行ってみて、
随分、壁面にツタがからんできたなぁ・・・
って思ったですわ。
中には一番上まで達してたり、とかね。

これ見て、あ、なるほどね!と。
きっと(生きてはいないんだろうけれど)
100年後には、会館全体がツタで覆われて・・・
そこに、95年の大震災の想いが重なって・・・
そういうコンセプトなのかなぁ。
いや、そうなんだろな。って勝手に決めつけますが・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そして、屋上に鎮座する「みかえる」クン。
屋上から神戸の山を見上げている
カエルの巨大バルーンオブジェ。

これ、出来て時間が経過して。
いままで細かな修繕してたそうですが、
相当ヘタレてしまったようで。
(そりゃ、一年中潮風に当たってりゃなぁ・・・)

とうとう、屋上から消えちゃった!・・・
って思ってたのですが。
地元企業のサラダ屋さんが、
ポン、と寄付をして、
綺麗に修繕していただけたそうで。

すでに屋上に・再び鎮座して。
しかも、随分と立派に?綺麗になって、
青空の下、会館から再び神戸の街を見守る姿。

なんか、こう、ね。
それ見ただけでも嬉しかったり。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さてさて。
前振り、違う話、がてんこ盛りになりましたが。

今回のこの展覧会。
ベルギー絵画の系譜のひとつ、
「幻想絵画」と称する、一連の絵画群の歴史を
振り返る、といった内容でした。

あ、ベルギーにおける、ってことで、ね。

そういや、以前、マルグリット展で
たらふくそういう絵を見ましたが。
ベルギー、ってそういう「アイロニー」が発達する、
そんな土地柄だったんだろか?・・・

と思いつつ、早速会場へと進みます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まず出迎えてくれるのは
ヒエロニムス・ボス工房の手による「トゥヌグダルスの幻想」。

・・・え?これが「幻想絵画」の根っこ?
すでに、なんか、こう、完成されてる、ってか、
オモロイ。

なんでも「人の原罪」を見つめ、
欲望に駆られた人間の行き着く先=地獄を
鮮烈なイメージで描いた・・・のだとか。

鮮烈なイメージ、というよりも、
どこか、こう、アイロニーが効きまくって、
なおかつユーモラスのヴェールで
覆い隠しているような・・・

個人的には、絵の真ん中の「地獄の釜」?の前の人々、
頭を抱える人、笛を吹く悪魔?嘆く女性?
その女性にやりを突き立てる悪魔?
そのあたりが、なーとなく、こう、ユーモラスで、
でも一瞬背筋に寒さを覚えたり。

頭を抱える人は
「なんでいちいちそんな面倒言うの?」って吹き出しがぴったり?

笛吹く悪魔は「俺の笛を聴かんかいっ!」って言ってるようで、
でもその隣で苦しそうな女性は「だって、あんたの音程があまりにも・・・」
でも、さらにその隣でやりを突き立てる悪魔は
「音程はお前が完璧に付けてやれ!」って・・・

うーん。いきなり「病んでる」な、俺・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そんな絵画の出迎えを受けて、
最初は「黎明期」とでも言うのかな・・・
ボス、ブリューゲル、そしてルーベンス。

え?ルーベンスっ?!
彼も奇想絵画をっ?!

でも、一連の流れで定義づけられる絵画を並べてみれば・・・
ボスは悪魔や地獄をイメージで、でもユーモラスに?描いて。
それをブリューゲルが引き継いで、より親しみ感を増した表現に。

その一方で、じゃ、それらをリアルに描いたら?
悪魔も人間と同じような肉体を持つ存在、って描いたら?
ルーベンスの描く悪魔は、なるほど「リアル・人間体」
だったりするわけかぁ・・・

あの筆力で、人間の描く理想的な体躯を持った悪魔が
誘惑したり攻撃したり・・・
そりゃ、確かに悪魔の手に落ちるな、こりゃ・・・
俺みたいな全身煩悩の塊の人間には、
理祖的な体躯を持った悪魔が「こっちゃこい」って言ってくれりゃ、
「ふら〜」って行ってしまいそうな・・・

いかんいかん。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それから、ブリューゲル。
こっちはアイロニー満載。
7つの大罪を描いた作品とか。
確かに数々の誘惑に惑わされる「世界」を描いたら
こんな感じかなぁ・・・
思わず、ふふふ、とほくそ笑む自分が、
すでに7つの大罪を犯している・・・ということなのかな?!

タイトルからして、すでにこの時代
アイロニーが成立してたんだろかねぇ。

「大きな魚は小さな魚を食う」とか。
→ これ、こないだ日曜美術館だっけか?
大友克洋氏が「カバ」に置き換えて描いてたっけ?

ちょうどこの時代のベルギー地方、って
イギリスの産業革命を欧州で最初に取り入れて
それをベースに社会が急発展し始めた・・・らしい。

なるほど、現代・新自由主義に基づく考えにも
相通じるような気もしましたねぇ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

次のセクションは、そのあたりの時代?
ベルギーが独立していく時代に関わるゾーン。

うーん。このあたりは、
結構漫画チックなアイロニーさが薄れて、
象徴的な絵画が増えたのね。たぶん。

19世紀半ばあたり、っていうから、
音楽だって、古典〜ロマン、なあたりかしら、ね。
抽象的な表現から自分の中へ沈んでいくかのような絵画とか。

死の舞踏?
法衣をまとった骸骨が踊るさま、とか。
最初に漫画チックに描かれた異形なるものが、
この時代には抽象に進むか、リアルに進むか、だったのかもね。
サン=サーンスの「死の舞踏」なんて、
この絵画からインスピレーションを得て・・・
なんて説明されても、ものすご納得しちゃうような気も。

そして。
アイロニーもどんどん進化して。
でも中にはアイロニーを突き破って、
具体的な「皮肉」を描いたか、のような作品も。

うーん、ちょっとそこまで行くと
ダイレクトすぎて、反感、買わなかった?
いや、反感買いまくったからこその
「反撃の一打」だったのかな。
貼り付けにされるキリストの上に自分の名前を入れて、
意思を持つ群衆を批評家に仕立てたり、とか・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そもそも。
ベルギー地方の成り立ち、歴史、それ自体が
結構ややこしいもんね。

実は俺、日本史よりも世界史の、そのあたりの時代の
欧州、っての、ちょぴり興味もあったり。

イギリスからアントワープ経由で
産業革命を導入したはいいけれど。

やがて、北部は「オランダ」として独立しちゃうし。
んで、冨は全部そっちに持って行かれるし、
集積地としてのアントワープの地位も
アムステルダムに取られちゃうしねぇ。

南の方はドイツやフランスに割譲されちゃうし。
スペインまでしゃしゃり出てきて。

下手に経済的に突出して発達した大陸地方だったから、
周りから手を入れられてぐちゃぐちゃになったのかなぁ。

でもその反動?その歴史もあって、
今のEU本部がブリュッセルに置かれてる・・・のかな?

ベルギー王国。
今でも、北部オランダ語地域と、南部フランス語地域で
綺麗に分断されてる、っていうもんね。
でも、実は「王国」なんですよねぇ。連邦共和国とかじゃなく。

どうやら、そういった「入り組んだ」歴史が、
こういった絵画の歴史を生んで、発達させた・・・のかもね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、本題に戻って。
最後のセクションでは、現代の作品に映っていきます。

ここで、最大にオモロくって、最大に残念な作品がっ!

「ティンパニ」

これ、設置してあるティンパニの真上に、
逆さづりにされた骸骨が。
骸骨の胸の中には「金塊(当然フェイク)」が。

そして、つるされた骸骨の頭(頭蓋骨、ね)が、
天井からつるされたヒモが上下することで
「ドン・ドン・ドン」と・・・
ティンパニを「演奏」するんですわ。

もう、こういうモダンアート、ってなると、
「ポリシーは?」とか「意味は?」とか、
そういうことをいちいち根掘り葉掘り知りたがる、
って行為こそが「無粋」「無意味」ってことなんだろね。

今でもそういう面倒な人々はいるんだろうけれど。
→そういう人達は、その面倒な理屈を一度
ご自分に向けてみりゃいいんだよねぇ。
「この絵画のポリシーは何か?」とかさー。
「この作品は何を意味するのか、どういう効用があるのかっ?!」とかさー。
(アホらし。。。)

人の批判するばっかじゃなく。「先ず隗より始めよ」ってことで。

この作品。
残念ながら見に行ったときは「装置不良」とかで
「実演」されてませんでしたが。
ビデオで再現されてました。

とにかく、なにか、こう、猛烈な皮肉なんだろな、
と思いつつも・・・・・
ただただ、単純に「オモロー」っていうか。
俺も脚立の上から、骨格標本の足を持ってぶら下げて、
「ドン・ドン・ドン」ってたたいてみたいー!
って、素直に思った、今日この頃。

そういや、だれだっけ?現代音楽の最後で、
指揮者?奏者?がティンパニに頭から突っ込んで(文字通り)
演奏を終わる、って作品があった、と思いますが。

なんか、それに通じる「皮肉で乾いたユーモラス」を感じました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そうそう。当然、現代ベルギーの奇想絵画、といえば、
ルネ・マルグリットでしょうよ。

でもこっちは正直、前回たらふく堪能したので、
今回は「反省・復習」って案配でした。
(大規模な巡回展やったばっかだもんね。)

でも、あの有名な「夢」・・・だっけ?

あの、灰色の海・空に鳥が羽ばたいてて、
鳥のシルエットの中は青空に浮かぶ白い雲・・・
な、あの絵、です。

あれ、そういや前回行ったマルグリット展ではなかったような気が・・・

なので、それはそれで「余は満足じゃ」。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あとは・・・最後の最後でやられましたねぇ。
彫刻ですが。
「生き残るには脳が足りない」(トマス・ルルイ作)。

これ、ご興味あれば、ググって画像見て下さいな。

もう、なんか、心の中で大笑い。
「おるおる、こういうの。俺のいるアマオケの中に
たっくさん、いてはるわー。
旧帝大卒業の人とか、ご年配「ズ」さんとか。
何かにつけて理屈付けたがる、求めたがる、
面倒な人、やねー。

要するに「○でっかち」ってヤツですな。

で、心の中でそういう人々を猛烈に馬鹿にして
散々笑った、その刹那。

ふと
「俺はこうはなるまい」
と、心に刻んで。
(でも三歩歩いたら忘れる?!)

うーん。
会場を出て(これが最後の作品だったの)、
ふと「俺はそうなるまい」と思う俺が
「頭でっかちになってはいまいか?」と思う・・・

そのアイロニーに強烈にやられました。
心地よく、気持ちよく、綺麗なカウンターパンチを頂きました。
(って、ホントのカウンターパンチなんてもらったことないけど。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ちうことで。
今回の展覧会。
得られた教訓はただ一つ。

「人の振り見て我が振り直せ」

皮肉を見てアハハと笑うのは楽しいし、スッキリするけれど。
「それ、もしかして、俺も、じゃ、ね?」
って思ったら、
きちんと我が身をたださなきゃ、ね。

よし、ことし1年のテーマはこれにしようっ!
「人の振り見て我が振り直せ」
「我が身をきちんとただすべし」


・・・きっと、明日には忘れてると思う・・・
(ダメだって。忘れちゃ。)

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