自由(Freedom)と創造(Create) ~ W・アウアー/マスタークラス を聞いて

今年の冬は暖冬予報、
でもって、実際暖冬続きで
新年早々、暖かすぎて早くも梅が「つぼみ」だけじゃなく
咲き始めた、ってニュースがあったのに、
昨日あたりから猛烈な寒気団が来日中?
とかで、沖縄でもみぞれが降って大騒ぎ、
という今日この頃、皆様いかがお過ごしですか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・とかなんとか言いながら。
寒気団が来日中なのに、
俺のいる所じゃ天気はスコーンと底抜けな青空。
なので、余計にさっぶー、なわけですが。
けど、「本場」の人達からしたら
「なーに、甘いこと言うとるんじゃいっ!」な感じ、
なんでしょね・・・

でも俺としちゃ、真夏の暑さよりは
真冬の寒さの方が好きだったり。
だってさー。
真冬だと色々と着るモノ楽しめるし
色々着たら「オッサン体型」ごまかせるじゃん・・・

ただ、外出するとしても、インドアの時間と
アウトドアの時間次第で、着るモノも考えな
アカン・・・てのはちと面倒だったりしますが。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そんな・急激な寒気に襲われたこの週末、
インドアイベントに出掛けてきましたっ!

確か、3年前?いや、2年半か?
初めて「体感」したフルート・マスタークラス、再び!

ということで。

体感したのは、これ!

ワルター・アウアー 
フルートマスタークラス&ミニコンサート



このクラス。
前は25名という、「巨大アビテックス室内」といった趣の場所
だったのですが。
半ばシークレットっぽかったのですが。
さすがにそこそこ知られたのか?
前回から、もう一回り大きい「音楽教室用スペース」を使って、
50人ほど、の室内に場所を変えた、とのこと。

それでも!たったの50人!
前回よりちょっと距離は出来たけれど、
けど、普通に椅子を並べて最後列が6列目。
やっぱり、手を伸ばすとそこにアウアーが立っている・・・
そんな状態でのレッスンでした。

ちなみに。
前回行ったのは、これ、ね!

http://utaflpic.at.webry.info/201307/article_1.html

すーっかり、そのキャラクターに惚れてしまって。
いや、ホンマ、オモロイけど、すぐ近くにいるニィちゃん、
ってな印象、かな?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

なので。
主催のお店の人に「今度来そうになったら絶対教えて下さいね!」
とお願いしていたのですが。

実は、「前回」は、よりによって!アウトな日だったんですよえねぇ。
その日は大野和士さんが、リヨンのハウスのオケを引き連れて
フェスでコンサート!という日と重なってて。
(オケの方をとっくの昔に取っていたので。)

オケのコンサートは、それはそれは極上だったし。
思いもかけず上野星矢クンの笛も聞けたし。
(ゲストプリンシパルだそうな。)

でも、その時のアウアーのレッスンが
セクエンツァ、だっけか。

うへー。そっちも聞きたかったなー・・・・・

と半べそかいた、あの時からさらに1年と半分。

実は。「さらにその1年後」に・・・
即ち・去年の梅雨時に
「いつもだとこの時期なんですけど、今年は都合で来られないらしい。」
と聞いてショックだったのですが。

去年末、楽器屋さんのイベント告知のチラシを店先でたまたま見たら
その隅の方に、ちっちゃくマスタークラスの予告が!

「あぁ、それ!
今日店頭に出したばっかりの広告なんですけどね。
急に決まったみたいなんですよ。
だからチラシもチケットも
まだ印刷できてないんですけど・・・チケットお買いになります?」
と知人の店員さん。

「うんうん!!!(10回くらいは繰り返したか?!)」

当然、その場で即決。

そして。
同門性で、俺なんかよりめちゃ上手な笛吹きの友人の分も!

実は、以前彼にアウアーのレッスンの話をしたら、
「えー?ずるーい!うたさん一人でそんなのに行ってぇぇぇ~!」
「次に情報があったら、なにはともあれ、チケットゲットしてやって下さい!」
とのあつーい、お願い。

でも俺が行けなかった時の回は、彼もアウトだったので・・・
(実はオケコンサートの会場でばったり会って「あぁ、そういうことね!」
とお互い指さして笑った次第・・・)

でも、今回は彼もOK!
なので。
まずは、彼との約束を果たせてよかったよかった。
(でも、弟@オケにも来て欲しかったなぁ。
アイツも「すっげー行きたいけど、その日、仕事なんっす・・・(泣)」って。
今度はアイツの分も、かな。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

んで。
肝心のマスタークラス。

いや、もう、ただただ、今回も・またしても・素晴らしい、
っていうか、面白い、っていうか。

ホント、今回も、そりゃもうボロボロ、ボロボロ、
目から鱗が落ちまくり。
こんなに沢山鱗が俺の目に付いていたとは!
ってなもんです。

アウアー氏の「おちゃめ」さも、前回同様。
なんか、若干会場が広くなってリラックスした?
パワーアップした?

前はホントに至近距離だったので、
「皆さんが緊張してるのが
すごく分かるから、ボクまであがっちゃうよ~。」
だったそうですが(笑)。

ポイント1つ入れるたびに、話のひねり、ネタも必ず1つ?
うーん、まるで関西人!?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

受講生のお二人さんは、
今回もとてもお上手なのですが、
やっぱり先生が「世界的奏者」なせいか、
思い切り緊張してらっしゃる?

だから?じゃないんでしょうが。
最初に、チューニングのあれこれ、のお話とレッスン!
まずはリラックスしましょうよ、って。

でも・これがまた、いきなりの「目から鱗」でしたねぇ!

なるほど、先にピアノに弾かせるな、とか。
チューナーがあるなら積極的に使えばいい、とか。
息の当て方、狙い方、とか。
変え指を使うことのお話とか。

それだけでも7~8分、だったかな?
でも、ポイント、指摘の一つ一つが、
ホント、にこやかに、と言うより
文字通り「あはは」という感じで
どんどんレクチャーが進んでいく。

たかがチューニングと侮ることなかれ。
けど、「そんなまじめにやっててどーすんの?」
「もっと楽しく吹こうよ!」
と言わんばかりの、「アハハ」なレッスン。

で、どんどん生徒さんも緊張がほぐれてきたのか、
どんどん音が変わっていくのが感じられました。

いいなー。それだけのレッスンなら、俺も直に受けたい~!
(楽曲まではいいからさー!いや、マジで。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それから。

その先は・・・お二人目の方も同様でしたが、
楽曲を作る、という部分のお話、だったかな。
そっか、「曲を作る作業」って、
こういう風にやってるのかぁ・・・と。

当然、技巧的な話、練習の仕方、などもふんだんに。

俺の印象に残っていること、といえば。

まず、自分の音をきちんと聞くべし、とか。
音をデカくする時ほどリラックスしましょうよ、とか。
そうそう。高い音を演奏する時ほど重心は下に・・・
ってのは、以前Eテレでやってた「スーパーレッスン」の「歌(歌手)」
で、バーバラ・ボニーだったかな?マッタク同じこと言ってたなぁ。

そうやって高音域を伸ばしていけば、表現に幅が付く、
というお話だったか、と。

笛も同じなんやなぁ~、と改めて思った次第。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

他にもねぇ。

クレッシェンドは普通に出来るけれど、
デクレッシェンド・デミュニエンドは難しいよ~、とか。
まずは「難しい」ってこと、ちゃんと納得・理解して練習しようね、
みたいな。
これも実感たっぷり。
そっか、そういう意識で演奏すればいいのか、とか、ね。

演奏する、ってのは語りかけること。
語りかけるように演奏すること。
これも繰り返し言ってたなぁ。

楽曲解析の一例とか、もとってもベンキョになった。
楽譜とて完璧じゃない。
ニュアンス、フレージングを考えると、
スタイルが変わるのもアリ、みたいなお話。

そして肝心なのは
自分が何をやりたいのか。
そしてどんどん創造していくことが必要だし、
それが楽しい、と。
自由に創造していくこと、それを表現すること・・・
ピアノ伴奏だって、伴奏するだけじゃなく、
一緒に音楽を作っていくこと、
それが大切なんだよ!と。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そんなこんなで2時間のレッスンの後、
引き続き、Q&Aタイム。

うーん。正味40人前後だったかなぁ。
その前で「何かききたいこと、ありませんか?」・・・

数十秒の沈黙・・・・・
今回、サイン会とかで直にお話するチャンスはなさそうだしなぁ・・・
3年前と似たようなこと、聞いてみたいことあるけどなぁ・・・
誰か手を挙げないかなあ・・・・

と思っていたら・・・
「質問がなさそうだったら、休憩してリサイタルにしましょうか?」
と通訳さん。

え、やだ!

なので、思わず?「じゃ、俺、ちょっと聞きたい、ってか
教えて欲しいんすけど、ってか、知りたいんすけど。」
ってことで。手を挙げてしまった(笑)。

(思い切り緊張?でも、ヒンデミット吹くよりはマシ?
委員長受諾演説を即席でやらされたあの日を思えば
全然マシ?(笑))

俺が聞きたかったのは2つ。
(前回はオケ中の1stと2ndの違い、ってのを教わりました。)

アウアー氏ほどのキャリアになると、
ソロで吹くこともあれば、アンサンブルもありーの、
オケ中でも吹いてる・・・
「フルートを吹く」と言えば一緒だけど、それらのシチュエーションは
やっぱり全然違う意識なものなのか?と。

これは「当然、そうですネ。」とのこと。
ソロや、一人で吹く時は全部自分の肩にかかったことなので、
自由に、創造しながら吹いているけれど。
オケ中ともなると、自分一人じゃない、周りの音楽ってのもある、
それらを1stFlは束ねなきゃいけない、そのプレッシャーたるや
猛烈なモノがある、
だから、使うエネルギーは桁違いなんだよ、
けど、だからこそオケも楽しいんだけどね・・・

みたいなお答え。

で、アマオケやってる俺としちゃもひとつ。
「オケ中だとアイコンタクトができないけど、
どうやって周りと合わせるの?」

これは(想定内な答えだったか?)
「そりゃもう、後ろに目を付けるしか(笑)。
「後がどういう風にやりたいのか、全身で感じなきゃダメだよね。
で、自分がどうしたいのか、ってのを思い切り伝えなきゃダメだよね。
時には体を動かしてザッツを出す、なんてこともするけれど。
結局「伝える・伝わる」のが大切なんでしょうね。」

みたいなお答え。

この話は実はもう少し踏み込んで聞きたかったけど、
俺一人の質問タイムじゃないし・・・・そこはちと残念。
もっと上手に聞くべきだったなぁ・・・

そして、つられて?質問の数々が続々と。
ウォームアップの方法、ってQには
「実は「マイメソッドはないんだよね。」」
・・・えええ?
「ボクには子供が3人いるから、そっちが大変でさぁ。」
ってことらしいですが。
「だから、毎日エクササイズできているわけじゃないんだよね。」と。
えええええええええ?????
あんな世界最高峰のプレイヤーでも、
俺のような仕事の片手間フルーティストと
同じような悩みがあったんやー!
ってのは新鮮な発見!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そしたら!
一緒に聞きに行っていた同門生の友人のQ。
俺なんかと違って、皆さん聞きたいだろう事
的確に質問してたなぁ!

実はそのQこそが、
今回のマスタークラスのテーマ、って
今にして思うのですが。

「「自由に」「創造して」という話が沢山あったけれど。
「自由と言っても、なんでもかんでも好き勝手、という意味ではないだろう。
「かたや、創造といってもアイデアの持ち合わせが無けりゃ想像できないだろう。
「そこをどう乗り越えて行けば良いんだろうか?いい練習ってあるんだろうか?

というのが彼のQ。

これを聞いて、俺は即座に・またしても?
イビチャ・オシム氏を想像してしまいましたねぇ。

音楽もフットボールも、マッタク同じなんだ、と。
アウアー氏のレッスンも、オシムの教えと通じる部分があるのだ、と。

まさに!
自由にしなさい、自由にしてみて、と言われて
好き勝手にボールを蹴ったり、Tempo無視して流れを動かしまくったり・・・
そんなのは、ここで言う「自由」じゃないだろな。

創造、って言っても、やっぱりアイテムが無けりゃ出来ないだろうし・・・

で。肝心のアウアー氏の答え。

それは、やっぱり、経験を積むこと、とのこと。

そうだろうなぁ、と思いましたねぇ。
音楽を聴く、演奏する、練習する。
それに限らず、絵を見る、芝居を見る。
俳優になりきってみる。大げさに演奏してみる。

はたまた。
ボクは今40歳を超えた所だけど。
今わからないことでも50歳を超えたら分かることもあるだろう。
それが50歳になって演奏に現れるかもしれない。

その積み重ねが創造につながるんだろうネ。
それが自由な演奏、につながるんだろうネ。

多分・・・そんなお話。

それが、ソロ演奏だと自分一人で全部やんなきゃダメ、
ってエネルギーが必要なんだろうし。

それがオケでプリンシパルフルートともなると、
少なくとも管打セクション全員の「その思い」を引き取って
表現しなきゃだめ、そのエネルギーがすごく必要なんだよ、

ってことだったんだろな。
(だから、オケで演奏する時は、
素っ裸で全員の前に立たされてる気分になることもある、
のだとか・・・)

そういや、アウアー氏、すっげー、体格ええもんな。
巨匠系には珍しい「スポーツマン系」な体躯してるもんね。
昔は「ふとかった」らしいけれど、
一念発起して絞った、のだ、とか?(ホントかなぁ。)

ってなんの話なんだか?(爆)

自由(Freedom)と創造(Create)か。
ホント、フットボールとマッタク一緒。
それらを満喫できるのが良い演奏であり、
いいチーム、なんだろな。

いや、ホント、今回もお腹いっぱいにいい話を沢山聞けました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

んで、Q&Aが異様に?盛り上がって(20分位はやってた?)
なんだか申し訳ない・・・と思いつつも。
最後の「ミニリサイタル」は予定通り、4曲!
(なので最終時間が予定時間を過ぎてしまった・・・)

笛の音色。俺が欲しい、ってか、理想のイメージ通りの音。
音色に人柄、ってやっぱり現れるもんなのね。
ちょっとお茶目で、でも芯は図太いのが通ってて。
4曲とも「ソロ(無伴奏)」でしたが。
単音楽器のはずのフルートなのに、
(通り一遍な表現しかできませんが)
色彩豊かな、表情豊かな、
まさに「自由に創造している」演奏!

ますます、いいなー。
ホント、ほれぼれしてしまいました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ということで。
たっぷり、3時間半(にはちょっと足りなかったけど)のマスタークラス。
こういうのを聞いて
「あ、家に帰ったら、さっそく練習しなきゃ!」
と素直に感じた自分に、またび「つ」くり。

楽しい、為になる、だけじゃなく、
やる気まで起こしてくれる!

そんな、充実しまくった、「楽しい」マスタークラス、でした。
うん。
自由と創造。
そして、(レッスンとは関係ないけど。)
I・オシムの教え。
「恐れることを、恐れるな、進め。」
なんか、心地よさがたっぷり残ったなぁ。嬉しい。

* ・・・けど、おうちに帰って「ご飯の支度しなきゃ」と思った刹那、
「練習?またこんどにしようっと。」って思ってしまったワタクシは、
やっぱり根性なしの軟弱笛吹き・・・うーむ。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 3

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック