心の洗濯~企業メセナを見る

今年もコンチキチンの音色が街中に響くけれど、
一向に天気は安定せず、暑いんだか、湿気てるんだか、
雨なんだか、オマケに梅雨入りがめちゃ遅かった上に
もしかして今年は「梅雨明け宣言」がないんじゃ
なかろうか?と、いよいよ本格的に
夏と冬としか存在しなくなるんじゃね?
と、世界の隅っこで呟く今日この頃、
いかがお過ごしでしょうか。

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え?なんですか?聞けば今年は
祇園祭1150周年なのだ、とか。
記録上確認される「始まった年」からかぞえて
今年が1150年目、とのこと。
ビバ、1150周年祭!

・・・といった大々的なことは
特段やらずに、ただ、ぼそっと
「今年は1150年目なんだそうどすゑ」
というのが奥ゆかしき京の作法なのだ、とか。
(大ウソ)

世界に「お祭り」ってのは数あれど、
こんなに長続きしてるの、ってあるのかなぁ?

で、それだけ続いてる、ってのは
やはり山鉾の町衆のおかげ、ってのも
ちゃんと知ってなきゃ、ね。

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バブルの頃以降、いわゆる鉾町などの
大きなお屋敷や繊維問屋さんなどが
どんどん店をたたんで。
それも不況だけじゃなく、
相続税がとても払えない、って状況に追い込まれて
なくなくその土地から離れたその跡地には、
昔はマンション、今はホテル・・・

となると祭りをになう「地元の衆」
てのが激減して、ホントに消えた山鉾も
あるのだ?とか?
消えないにしても危ない所まで追い込まれたり。

ただ、そういう所はさすがに1150年続く祭り?!
時代に応じて柔軟に対応したり、
マンションを建てる代わりに
マンションの1・2階に山鉾を収める倉庫と
集会場とを設ける、などということで
今年も無事にお祭りに至った、とのこと。

どんなことでも、やっぱ最後は「民間の力」
なのかもね。

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さて、少し前・先月の下旬ですが。
例によって。いつもの如く。
カミさんに紹介されて、教わって、
またまた「美の鑑賞」と言う名の
心と脳みその選択に行って参りました。

いやいや、ホントに年明けからこっち、
特に先月からこっち、
またしても「呪いかっ?」って言いたくなるくらい
理不尽な出来事が横行して、ね。

そんなこんなで行って参りました。
今回の「お洗濯」に役だったのはこれ。

世界に誇る吉野石膏コレクション
~印象派からその先へ


これ、いわゆる企業メセナ、ってやつですね。
バブルの頃にいろんな会社が
(今思うと)純粋な「売名行為」だけで
ふんだんに溢れてたと思うけれど、
はじけたとたん、「芸術でメシは食えない」
とばかり、一気に手を引いてそっぽむいて。

あぁ、なんて貧しいんだろう。

と思っていたのですが。
なんのなんの。
こんな立派な会社があったとは!

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これ、ザックリ言うと(解説によると)
山形県(ですよね)の吉野石膏という会社さんが、
1970年代に絵画コレクションを始めて
それが引き続き今に至る、ってものだそうですが。

まず70年代に「社内の創造的環境作り」のために
日本近代画家の作品をコレクションし始めた、ってのもすごい先見の明、
って思うと同時に。
バブルになった80年代にはフランス印象派、
そしてその後バブルがはじけても、コレクションを地元の
山形美術館に寄託して地元で公開、
その後近現代アートにまでコレクションを広げ、
現在に至る・・・

これぞまさしく、美芸支援という意味もあっての
企業メセナ、正しい「お金持ちのお金の使い方」って感じが
するんですけど、どうでしょうね?

そして圧巻なのが、そのコレクション。
モネ、ルノワール、ピサロ、シスレー、あたりが中心と言いつつ。
ルソーにピカソ、カンディンスキーも。

また、こういうの勝手に貼っちゃいかんのだろうけれど。
この会社のHPに掲載されているコレクションリストが・・・

http://www.yoshino-gypsum.com/culenv/list.html

なんか、もう、こう目が眩む、ちうか。
なかでも、さすがに今回は・・・でしたが。
シャガールの連作「ダフニスとクロエ」、
42枚持ってる、ってことは
連作全部を持ってる、ってことじゃないのかなぁ?

うっへー!
いいな、山形の人。
だって、寄託した美術館に定期的に行けば、
そのうち全部このコレクション見られる、って
寸法なんでしょ?
いいなー!

んで、またちゃんとストーリーができるような
コレクションになっている、ってのも
ただただ「すげー」としか。

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最初のセクションは「フランス印象派」。
やっぱりモネとルノワールかな。
モネといえば、やっぱり睡蓮。
どこに言っても睡蓮。
いつでも睡蓮。
でもきっと全部違う、睡蓮。

ジャポニズムに惚れ込みすぎて、
とうとう日本風庭園?を作った、ってのは
有名なお話。
(そういや、QueenのF・Mercuryもそうだっけ?)

いかにも日本人が「西洋絵画」と言われて
真っ先に連想する
「気持ちの良い綺麗な絵」ですが。
ふと思ったのですが、
今「印象派」の画法で描く人、って
だれなんだろな・・・

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次が印象派の先、いわゆるモダン・アート。
フォーブ、ルソー、カンディンスキー、ですかね。
抽象的なものが増えてきたり、
新しい画法が開発・開拓されていった時代。
キュビズムもこのあたり、なんですかね。

正直、三次元を二次元に読み替えて描く、
と言うのは、言われてもよく判らなかったりしますが。
でもそれはもう「絵画」として見つめるよりも
「何らかの風景」として眺めるものなんだろうな。
そういや森村氏のエッセイで「モダン・アートは
理解しなくっていい。わからなけりゃ、デパートの
包み紙、って思って眺めてりゃ言い」とかいう
一節があったように思いますが。。。

なるほど、こんな包み紙だと綺麗だなぁ、とか。
単純に感性だけで「眺めて」いけばいいんだろうな。

そう思うと、「ふーん」「ははは」「こわーい」って
感情がほんのり生まれるのが、また不思議なところ。

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そしてその次は「エコール・ド・パリ」。
ここではシャガールなど、でしょうか。
最近、なんとなく脳みそと心に疲れを感じるワタクシ。
その心情でシャガールを見ていたら、
ベラ?さんだっけ?奥様の?
彼女が亡くなった前後の絵などは、
心の中でなんかこう、しんみりしたり、涙が出たり。
そうか、ツライんだろうけれど、どうか
天国に言っても再開して幸せになっておくれ、
と、赤の他人が偉そうに?思ったり。

そういや、シャガールはだいぶ前・昔だっけか?
高島屋さんのホールで巡回で来てたような記憶があるけれど。
その時ほどではないけれど、ここでは10点も見る事が出来て!

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とまぁ、そんなこんなで。
今回の作品数は、今回72点というものでしたが、
どれもこれもじっくり味わえる絵画ばかりで、
結局2時間近く見て回ったのとちゃうかな?

しかも、今回の巡回はいかにも日本人が「好き」って
言いそうな絵画群。

再びHPを見てみたら、「和物」だって相当なコレクション、
横山大観もあれば、千住博もあったり。

ホントに素晴らしい会社なんだろね。
もうけが出たら「社内備蓄だ、万が一の時のためだ」とか
うそぶいて、全然社員に供せず、
マジヤバイ状態になったら「今ヤバイから出せない」と
やっぱり全然社員に供せず。

今やそんな会社ばっかになっちゃった、
と思わざるを得ない、この日の本の国。

そんな中、経営がどうだ、とか、
会社・社員さんや株主さんがどうだ、とかは
全然知らないけれど。

吉野石膏、ってお名前も知らなかったけれど。

けれども、こういう企業活動をする会社、ってのは
単純に(趣味であっても)美芸に隅の方で関わる
1人の人間として、単純に偉いなあ、すごいなぁ、
立派だなぁ、って思えます。

バブルの頃と比べて、今はどれくらいの企業が
こういった活動してるんだろね?

オケなどは大企業がスポンサード「してるはず」
なのに、かえってチケット代が高騰したり・・・
それ、スポンサードの意味がないんじゃ?・・・

いやいや、俺はそんな経営者でもなんでもない、
ただの市井のオッサン、アマチュアの芸術好きなオッサン、
なんではありますが。

今回のこのコレクションを見て、
やっぱり人・世間様のお役に立つこと、尽くすこと、
っていいことなんだろなぁ・・・

と、ちょっぴり真っ黒なお腹が「グレー」に一瞬変わった、
素敵な巡回展でした。

定期的にこのコレクション、こっちに順番に来てくれないかなー。





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