デカダンスを貴方に

今年もとうとう12月、
俺のいる あまおけ の本番まであと1週間、
だのに、このザマで一体全体、ホントに記念回になるのか?
いや、別な意味で記念回になるんじゃないのか?
と日々恐れおののく今日この頃、
皆様いかがお過ごしでしょうか。

12月。ようやく暦通りの冬?ですかぁ・・・
けど、そういや「秋」っていつ始まって、
いつ終わったんだろ?
やっぱり年々この国は亜熱帯になりつつあって、
美しい春と、哀愁漂う秋、ってのがどんどん
痩せ細ってるじゃなかろうか?
かと思えば、先月はまだ台風がポコポコできてたし。
こうなりゃ、12月のこの地で真夏日になっても、
積雪10mになっても、もう驚かないような気が。

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さて、そんな秋なんだか、冬なんだか、
さっぱりわからん先週、
本番に向けて、疲れ果てた心と脳みその浄化に
またまた?!カミさんのお供で
美術展に行って参りました。

今日はその備忘。

行ってきたのは、これ!

ウィーン・モダン/クリムト、シーレ 世紀末への道

なんでも今年は日本・オーストリア修好150周年、とか。
そうか、明治になって150年ほどが過ぎたから、
ここ最近、毎年のように「どこそこの国と修好150周年」
ってのが続くのね。

そんな中、上手いタイミング?で?
オーストリアの「市立歴史博物館」が全面改装に入った、とのこと。
え?今は「ウィーン・ミュージアム」って改名したんっすか。

そういや、カミさんと行った唯一の海外旅行(ハネムーンってやつね)では
一週間ウィーンにどっぷりつかってたけれど、
歴史博物館に行く時間は無かったかなぁ・・・

その時「行きたいね」って言ってたけれど、
まさかあっちから来てくれるとは!

よくある「引っ越し公演」パターンですな。
つまり、「本社」が全面建て替えなので、
その間、収蔵品を演奏旅行に出してもうけを得る、
そのもうけで建て替えの資金にする・・・

ってな生々しい図式はともあれ。

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もうここまでクリムト・シーレを軸にした
世紀末ウィーンが並ぶと、
思い切り、胸いっぱい・腹一杯、そらもう
「デカダンス」でミタされてしまいましたわ・・・・

全体の構成はこんなの。

まずは「啓蒙時代」ってことで。
そう、あのオバ・・・いや、猛女・・・・いや、女帝のマリアさま。
マリア=テレジア。

そういや、去年だっけか?別の展覧会で来て無かったっけ?
いや、あれはエカテリーナか?

ともあれ、絵面からでも充分伝わる、もの凄い権力者のオーラ。
でも悪政を敷いたそれではなく、やはりそれなりに国を思って
発散される強力なオーラが印象的な、
マリア=テレジアの肖像画。

ふーん、このあたりから「啓蒙時代」ってのに入って行くのね。

そういや、150年前、って言えば、ウィーンフィルが出来たのも
その頃じゃなかったっけ?

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その次が「ビーダーマイヤーの時代」ってことで。
ビーダーマイヤー????
でも絵画を順番に見ていくと・・・
「あ!これこれ!世界史の教科書で見たことある!」
って絵が1枚!

この絵こそが「ウィーン会議」の説明に添えられる絵。
会議は踊らず、でしたっけ?
真ん中にオヂサンが座ってて、その周りを人が取り囲むような構図の、アレ。

ほーっ!まさか教科書に出る絵の「モノホン」を見られる、とは!

最初の啓蒙時代もそうですが、ここでもまだモダンの発芽ってのは
そないに感じられんかったですね。
でもまだ封建制度ってのも根強かったろうし、
ローマ・カソリックもまだまだ強力だったろうし。

でも、そんな中でも いわゆる「タブー」に挑戦する気概が
現れ始めてる感じがするのは、なんとも興味深かったっすね。

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次の章は「リンク通りとウィーン」
・・・って、すでに見えていたんですが。
あのお方の肖像画。
これまた音楽の教科書でもおなじみ、
クラシックのTV番組などでもすぐに出てくることでおなじみ、
シューベルトの自画像の「ホンモノ」が目の前に!
いや、目の澄みにチラチラ見えだして。

え?と思いつつ、流れに沿ってその絵の前に進んで・・・

立ちすくんでしまいましたねぇ。
オマケ?でシューベルトのメガネ、ってのも置いてあったなぁ。

教科書に出てくるあれ。TVでも曲が流れたら映像で出てくるあれ。
シューマンの自画像。あれのホンマモン!
いやいや、教科書に出てくる絵のホンマモンが2枚続けて見られるとは!

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シューベルト。いつもシューマンと疲れ目してしまうワタクシ。

若かりしころには「シューベルト?歌曲ばっかやん?」で
あまり興味が無かったワタクシですが。
ある日、師匠の発表会で「シューベルトの美しき水車小屋の娘によるバリエーション」
だっけか?を演奏して。
ま、サロンの時代のバリエーションものなので、
全部吹ききった後「ドヤー!」という顔が出来る、
そんな曲ではありますが(多分そうじゃない、と思う)。。。

その時、何となくしんみり心に入ってきて。
その後、グレートをオケで取り上げたときも、なんとなくしんみり心に入ってきて。
そんなこんな、でまるで「御本人」とご対面させて頂いたかのような
不思議な感覚。

ま、シューベルトばっかじゃなかったんですがね、このセクションは。

楽しそうなのは、リング通りが完成して、
そこを皇太子夫妻?がパレードした、って絵の色々。
業者組合(いわゆるギルト?)ごとに山車を作って華を添えたとのことですが。
スウィーツ関係の山車はスウィーツにまつわる山車でしたが、
繊維・織物関係は、山車の上に網織機を並べてたり、とか?
なんだか漫画チックやなぁ、と思いつつ。

ちなみに、この時、リングを潰して全部「通り」にした頃の
都市設計を3Dで示した展示がありました。
(DNPだっけ?)

これ見ると、なんとなくパリ市の大改造計画を連想しますね。
都市開発が巨大国家プロジェクトとなったハシリなんですかね。

いやいや、結構見応えがある「再現模型」でした。

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そして最後はウィーン。世紀末。
1990年-世紀末のウィーン

ついうっかり、展覧会のタイトルから、1990年前後が中心かと思ったのですが、
そういう訳でもなかったんですね。
ともあれ、ここがメインイベント。

クリムト先生にシーレ先生。
2人とも、多分自分がスッと理解できる限界の「モダン」なのでしょう。

聞けば、やはり国際博覧会を通じて自国に紹介された「ニッポン」。
「ニッポン、なんてエキゾチック?!」と思った人は
きっと、たっくさんおられたのでしょう。

多分、日本庭園とか、盆栽とか、密かに流行ったのかな?

いやいや、それよりクリムト。
作品は沢山あるけれど、そのうち、たった1枚だけ写真撮影OK
だったんですよねー。

このカメラ使わせろ問題、少しずつ日本の公共美術館でも流れができはじめてるノかな?
今回も「どうせ複製品のちゃっちい」ヤツだろ、と思ってたら・・・

いや、この劇的な・激動的なタッチは明らかにお二人の作品!
クリムトと言えば世紀末。世紀末と言えばウィーン。
世紀末ウィーンといえば、やっぱりマーラーが真っ先に頭に浮買うのは
もう趣味の世界なのかっ?!(そらそやろ。)

やっぱりこういう絵を見ると、マーラーの9番、4楽章が
脳裏をよぎるんですよねぇ。

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しかもこのゾーンでは絵画以外にも色々な工芸品が。
え、なになに?
「イギリスのモリス商会に習って、同じような組織を立ち上げた」
ですって?

よかったー、先日「予習」」してたもんねー。
いや、確かに、「デカダンスなウィーン」という感じの、
金属光沢をふんだんに使った家具調度品。
でもデザインと機能とを有機的に組み合わせたその感じは、
イギリスのそれと同じような、でも土地が違うという感じは
凄く受ける、そういう工芸品の数々。

建物だって、まるでガウディ、というかそのお弟子さん達なんだっけ
が作ったとか(これは新婚旅行で瞬間見たぞっt)
現存する、というのは郵便局の跡地。

郵便局、これは当然写真ですが、でもほんと天井が高いから何でしょうねー。
その中の調度品とか、熱交換のパイプとか、が機能的に
表に出てきてて。
ここも瞬間見たんだっけ?
でもまた行って見たいもんだ。

そして、めっさびっくりしたのが。
クリムトの「エミーリエ・フレーゲの肖像」の現物があること、
そしてその絵画「だけ」写真撮影がOKとのこと。

日本でもようやく美術館で写真OKってのが出てきて
それはある意味ありがたい限り。

貴方のお家にクリムトを。

そんなんだって出来るんですもんねー。
そら、本格的なプロカメラマンがセットを持ち込んで撮影・・・
なんてのはダメなのかもしれないけれど。

やっぱりそういうの、なんか「お得」感もあるし、
ただただ単純に嬉しいですね。

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とまあ、そんな感じでもうどっぷりデカダンスに浸った1日
だったのではありますが・・・

ありますが・・・

実は会場となった美術館のコレクションに
「ジャコメッティ」がありまして。

ここはいつも、特別展示に合わせてコレクションも同時に
見せてくれるんですよね。
これがまたすごいのばっか、というか。

でカミさんに引っ張られるがママ、
ジャコメッティなどのコレクションも見ましたが・・・

今回は判りやすい?現代作品が多いなぁ・・・とおもって見たら、
水玉が・・・・

もしや?

1点だけでしたが、草間彌生の作品もあったり!

で、ジャコメッティ。作品自体はどこか狂気を感じる彫像でしたが。
その後に見た、ドキュメントフィルムがまたヘビーで。

デカダンスどっぷりの後に見るもんじゃないなあ・・・
それくらい、めっさヘビーな物語。

でもお話にドンドン引き込まれて・・・
そうか、そういう人生だったのかあ・・・とこれまたデカダンスな気分に。
(ジャコメッティ自身は世紀末ウィーンとは関係ないけれど。)

なのでその先のビデオ作品で、台湾における貧富格差を告発する
かのようなビデオ作品も、途中で「もうこれ以上見ると落ちるからいいや・・・」
って逃げ出してしまう始末。

ともあれ、そこまで余裕がないくらい、
まずはウィーン世紀末へのストーリーが実はざっくり突き刺さってたのかなぁ、と。

見た瞬間はさほど感じず・判らず、だったけれど、
コレクション会場に入るころには、徐々になんだか「デカダンス」になってきて、
美術館を出る頃には、
すっかり秋晴れの良い天気なのに、ただただカミさんと「・・・」な状態?

こういうのもまたホンマモンの持つ力なんでしょうねぇ。

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心と脳みその浄化、と思ってましたが。
でもやっぱり世紀末・ウィーン。
そうは簡単に問屋が卸してくれるはずもなく。
恐るべし。ウィーン世紀末。

でも、ある種麻薬のような味?(ってやったこと無いから知らないけれど。)
中毒性のある雰囲気?

これがパリやロンドン、ミラノとは違う、ウィーンの世紀末?
なーんとなく。ウィーン、って京都ににてるのよ、
という台詞をふと思い出した、
めずらしく秋晴れた、大阪の1日でした。

ううむ。
浄化されず、むしろ余計にぬかるみに嵌まった状態で
来週、とうとう、あまおけ100回目の演奏会です。

何とか、最後まで足掻いてもがかなきゃ。。。。


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