上野星矢フルートライブ&オンラインハイブリッドコンサートを聴いて(その2)

新コロ騒動もとりあえず一段落?
って勝手にマスコミは流しているけれど、
東京のあの様は一体どういう意味だろな?とか、
オーサカの発表、ってホントにそうなの?とか、
とまれこの手の情報発信はどこまで信じるのか、
そう思うと、諸外国と違うのは、圧倒的に政府・
政治家への信頼度なんじゃないか?だから政府が
右と言えば下々は「なんかヤバイ予感がして左に行くと、
実はそちらが正解だった、みたいな?
そんなこんな、な素人予想なんかじゃ当然この先のこと
なんてわからないし、二次感染が始まっている?と言われても、
二次感染なんて一次感染が終わった後に始まるもんじゃね?
と心配してたらキリの無い今日この頃、
皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、先週ご報告(なのか?)をいたしました
マイ・Birthdayコンサート、いやさ、
上野星矢フルートライブ&オンラインハイブリッドコンサート。

先週も書いたけれど。
これ、いつも俺がお世話になっている大阪のドルチェ楽器さんのサロン
で開催されたのですが。
このサロン、いつもキッチキチにつめると100席くらいの所を、
1公演30人、で仕切って、ホントに「ソーシャルディスタンス」をキープした
ライブ演奏会、って感じでしたね。
見た瞬間、「なるほどなー」って思いましたモンね。

そしてオンライン。
演奏会は3部制(!全部で十数曲だっけ?さすが「若いっ!」)、
でライブは1部ごとに総入れ替え、でもオンラインチケットは
「ライブ」を貴方のお宅で視聴できて、しかも一週間はアーカイブとして
何度でも視聴可能?!?!?!

「えらくまたドルチェさん、デカく出たなぁ。
「ライブ」をする上野星矢クンもすごいなぁ、と思うけれど。
楽器屋さんも!
そしてこの手の企画でありがちな問題が、
・独りよがりな?ワンカメの映像
・音質が聞けるギリギリの質
ってのは通り相場でしょうが、これがまためっさ綺麗。
音(笛の音も当然だけど)は臨場感たっぷり、
画像も目が細かくてキレイ!(
だから星矢クンってホント髭生えないのな、と思ってしまった。美肌。)

このあたりは「結果論」ではありますが。
最近は日本のオケでも研究が急遽進められて、
結局昨今の日本の状況とデータを信頼する限り、
そこまで神経質にならんでもいいのかも。
ってな感じだったので、なおさら、飛沫対策することなく、
自然に登場して自然に笛吹いて自然に音楽に身を任せて・・・

ホントに心地よい時間でした。
(なので、結局3リサイクル、聞いてしまった!)

ということで、久しぶりの?インプレッション!

第1部
・テレマン 無伴奏フルートのための曲第1番・第2番
いわゆるソロ。どソロ。センスと音質とがモロバレになるのですが、
初っぱなから星矢クンの「美笛」がもう爆裂。
通奏低音と旋律との吹き分けがまたセンスがいい。
うちのオケのご年配さんなんか、これ見よがしに「テヌート」を
通奏低音にヌベーとつけて吹くから、もう気持ち悪いったりゃありゃしない。
でも彼のテレマンは、初っぱなから
「あぁ、彼は心底笛が大好きなんだ」と思いましたね。
この曲が彼のイラストと一番ぴったりしてたかな。

・ゴーベール ノクターンとアレグロスケルツァンド
まずテレマンで「ハコ」暖めて、ここからはピアノ(内門氏)との「デュオ」。
彼のピアノは「伴奏」ではなく「ソロフルートのパートナー」という
体裁・感じ・センスなどがすごくよかった。
楽曲も星矢クンのセンスとテクニックが満載で、もうこのあたりですでにお腹いっぱい。

・シャミナーデ コンチェルティーノ
これ!俺はレッスンの最初の頃に吹いた記憶がとってもあるのですが。
(で発表会でも吹いたけど、面白みが全然分かってなかった。)
だから、単純にレッスン曲って捉えがちでしたが。
こんなにしっとりした「揺れる」佳品だとは!今度はピアノとのバランスが絶妙。

・ヴィドール 組曲
逆にこっちはレッスンの発表会で上級者がよく吹いてますが。
彼の手(指?)にかかれば、なんとメロディアスで滑らかな、哀愁のある曲になるんだろ!

第2部
・テレマン 無伴奏フルートの為のソナタ第3番・第4番
じつはテレマン。最初に「教育テレビ」(今で言うEテレ)での
フルートレッスンの中で(!昔はピアノとフルートが30分番組でやってた!)
確か有田さんだったと思うけれど、第6番をレッスンしてて
中坊だった俺は「あぁ、なんて良い曲なんだ」と思ったはいいけれど、
楽譜買っても6番以外は楽譜は「眺めて」だけだったんですよねー。
これまた星矢クンの「歌心」が高音質&高画質で存分に堪能。

・パラディス シチリアーノ
今回のコンサートでの一番の発見!
本番前日、インスタライブでも聞かせてもらいましたが、こんなに良い曲が
あったなんて。気分としてはこの段階ですでに「アンコール」。
これならすぐにできるかな?

・グルック 「精霊の踊り」より
これもよく発表会などで耳にするけど、こんなにたっぷり歌い込んで
でもアクが全然ない、素直な音・曲・・・素直・・・俺には無理かな?

・ドップラー ハンガリー田園幻想曲
ご存じドップラー。どうも第2部は発表会系でまとめた?この時の演奏が
ピアノと実に息の合った演奏。これも聞いた直後に「もいちどさらって
みようかな?!」と思わされた名演。でもピアノがしっかりフルートに
答えているからこその「音楽」かな、と思いました。
聞けば、内門氏と上野氏が幼なじみ(なの?)で、最初に二人でやったのが
この曲で、二人とも思い込みがある、とのこと。
なーる。二人の友情にBRAVO。

・タファネル ウェーバー「魔弾の射手」の主題による変奏曲
これはもうひたすら星矢クンの「テクニックを感じさせないテクニック」が
もうただただ素晴らしい、としか。俺もそこそこレッスンの年を重ねて
師匠に「そろそろこういうのやったら?」と言われて、真っ黒な楽譜を見て
「いやいやいや、私ごときには、まだまだ・・・ほほほほほ」と逃げてしまった曲。
あ~、やっぱり不思議やなぁ。彼の演奏を聴くと、なんだか自分も吹きたくなってくる、
という残像。

第3部
・テレマン 無伴奏フルートの為のソナタ第10番・第12番
そういや、彼はテレマンを全部レコーディングしたんだっけ?
第1部からの合計6曲。どれもすっぽりと彼の手に入っている、
いや、体の中でちゃんと消化されてそれが自然にあふれ出ている。
いいなー。あれだけ吹けりゃ楽しいだろうな~。
(と自分のサボりを棚に上げてみる。)

・ユー ファンタジー
これ、一時期めちゃくちゃ流行りませんでした?
流行り物には背中を向けるヒネクレ者のワタクシ。
でも実際「綺麗に演奏しきったライブ」って、そう記憶にないんですよね。
でもこれまた彼の手にかかれば。
そしてやっぱりピアノとの会話が。
いくら幼なじみでも、ピアノがなんであんなに出入り自由にできるんだろ?
「あうんの呼吸」と言えば簡単だろうけれど・・・

・ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲
これも大好き。ちうか、発表会系で2回もやってしまった。
元ネタだって大好き。だからいつの日かオケで吹きたいけれど、
いつの間にか、弟@オケがヨソで吹いてきた、とか・・・
(マジ、プッチン?俺様の気も知らずに。)
この曲は「オケ吹き」もやってた(今もリヨンで吹いてるのかな?)
彼の経験が存分に反映されている気が。
(そのオケ吹きは、テレマンの無伴奏でもしっかり現れてたですね。)
とにかくもう夢心地。

・ビゼー/上野星矢編 カルメンファンタジー
最後の最後、目玉中の目玉。まさに自作自演。
笛では「ボルン」が有名で、それを聞いたサラサーテが
弦楽器でも同じ主旨のアレンジ・変奏曲を作った・・・んだっけ?
とにかく、マジで「聞いたことがない」カルメン。
でも楽しい「カルメン」。
でも演奏者は「死に物狂い」(?!)な「カルメン」。
彼、もしかして「SM系」なのか?!そこまで自分をいじめる
編曲?
でも「上野星矢」の名刺として、これ以上のものはないでしょうね。
歌ありテクあり、深みあり。
これもどっかで楽譜見つけてサインもらって楽譜庫へ・・・いやいや。


とまあ、駆け足で(といってもたっぷりになっちゃった)全曲の
インプレッションを備忘しましたが。

全体を通して。
数年前京都で聞いた彼のソロリサイタル。
その時は全身からはち切れんばかりのオーラを発散して、
「もう、ボク、フルートが大好きで大好きで、皆聞いてよー、
聞いて聞いて!!!!!」ってエネルギーが
ホールをブチこわさんばかりで、元気いっぱいだった印象なんですよね。

だから、彼なら200席の小ホールじゃなくって、ザ・シンフォニーくらいの
ハコでやるのが丁度いいはず、って思ってたのですが。

やはり彼もそれなりにトシ取った(といってもアラサー?!)か?
元気でパワフルなのはそうなんだけど。
パラディスのシチリアーノのような、「子守歌」っちい、でも
深みはますますキレイに深くなっていく音・音楽性。
でも当然、ハイレベルなハイテクニックはますますキレが膨らみ・・・

そんな彼も、まだアラサーなのに「将来への投資」とか、
「新コロ」の状況を利用した新しい活動をどんどん展開していく・・・

ホント、いよいよ目の離せない、日本を代表する
若手「男性」フルーティストとして、
これから世界に(より一層)羽ばたく姿を追いかけたいもんだ・・・

と思うと同時に、彼の笛を聞いた後、自然と自分の手が
笛に延びて、ついつい吹いてしまう・・・

これって聞く人を幸せにする、ってやつなのか?
いや、ホント、ボキャ貧な自分を呪わざるを・・・ですが。

ハートウォームなリサイタル、ありがとうございました。
そしてピアノ伴奏の内門氏のなんとBRAVOなこと。
そしてその場を提供したドルチェ楽器さん・・・
今度、彼と同じ笛(か、木でもいいや)、ひとつちょーだい。

おかげ様で、生誕記念日の前の日まで(しか聞けなかった)
だったけれど、幸せな6月第1週を過ごせました。

ありがとう!

PS
で。これ。マジでディスクにしないんっすか?
なんか、「現在」という時空しか持たない「ライブ」だからこそ、
の感動なんだろうけれど。
それでも「ディスク」になってほしいな、と思う今日このごろ。