京都のイギリス人

4月も下旬になって、
桜もとっくに散って、
春の花も「観測史上最速」で
どんどん咲いては散り、
この分だとマジで7月下旬~8月上旬の
オリンピック東京大会は灼熱地獄と
ちがうのかな?と思いきや、
やっぱり直前になって新コロ理由で中止、
とかもうハチャメチャな夏になるのと
違うのかな?と夢想してしまう今日この頃、
皆様いかがお過ごしでしょうか。

いやいや。
ホントにオリ・パラ東京大会、
やるんすかねぇ・・・

そりゃアスリートのことを思えば「○」ですが、
世情を考えると「×」・・・
大体そんなあたりなんじゃないでしょうか。

むしろアスリートの誰かが言っていたけれど、
もっと歓迎される雰囲気の中でやりたい、
というのが本音じゃなかろうか。

でも今のメディアは、早くも「感動をありがとう」
モード全開で、「こんな選手が東京目指してる」
「あんな選手が必死にやっている」とか、
感動物語をバンバン流し始めて、
いざ、オリ・パラ東京大会を開催したらどうなるよ?
という、八割オジサンの言葉には耳を傾けようとしない
メディアのなんと多い事よ。。。

やっぱり責任者はだれも「言い出しっぺ」になって
責任を全部背負わされるのがイヤなんだろうから
言わないだけなんだろうけれど。

あらゆるベクトルが「やめとけ」という気が
するんだけどなぁ。。。

新コロも変異種が爆発的に流行の兆しを見せる中、
本当に出来るんだろうか?
やるならやるで、安心出来る情報をジャンジャン
流して欲しい。「感動物語」よりも。


そんなこんな、で塞ぎ込みな今日この頃。
食指の動くイベントとかがあっても、
ぜーんぶオーサカとかヒョーゴグラードとかの開催。

ほんっと、どこでどうやって
欲しくもない変異株(イギリス人)をもらってしまうか
わからんもんね。
マジで飲食だけで劇的に変わるの?
どうやらこの1年、それだけやないやろ?と
思っているんですが・・・

ということで当面色々と諦めていた中、
またしても?カミさんが気分転換にめっちゃ適した
写真展を紹介してくれて、いつロックダウンになるか
わからね、ってんでさっさと言ってきました。

言ってきたのはこれ。

時間~Time
BOWIE×
KYOTO×
SUKITA
鋤田正義写真展

いやいやいやいや。
美術館はJR京都伊勢丹の中。
なので以外と?穴場だったりするのですが。

出かけた日は平日の夜。
仕事帰りにカミさんと合流して
小一時間。

そう!わりといつもこざっぱりとした
展示なので、サクッと行きやすかったりします。

今回の写真展もそうでしたね。

それにしても。
デビッド・ボウイ。
大の親日家とは聞いていたけれど、
これほどまでに日本・京都に馴染む人だったとは!
写真の数々を見て、まず最初に浮かんだ残像は
その一言。

展覧会場での説明によると、
鋤田氏はロンドンでボウイに出会ってから
かれこれ40年近く?彼の写真を撮っていたのだ、とか?

うん。なになに。

SUKITAは、まったく献身的で素晴らしいアーティストである。私は彼を巨匠と呼ぶ。
―デヴィッド・ボウイ
This is a committed artist, a brilliant artist, I would call him a master.David Bowie


すごいなー。

で?なになに?

1972年、ロック・ミュージシャンのT-REXを撮影しに行ったロンドンで、
写真家・鋤田正義はデヴィッド・ボウイと出会い、
翌年には彼のワールド・ツアーに同行。

一発で意気投合したんだろうか。

そしてその付き合いはボウイが旅立つまで40年近くに及んだのだ、とか。
そんな中、1980年、鋤田とボウイは京都でプライベートタイムを過ごしたけれど、
その時に写真を撮っていたそうで。

今回はその写真を撮っていた京都のその後を重ね合わせてみる旅、
という主旨だったみたい。

写真。
ある意味、アートである写真は
その時その瞬間を見事に切り出しますよね。

1980年。俺はまだど田舎の男子だったけれど。
カミさんはずーっと京都の人。

だもんで。
1980年の京阪線らしきものが写っていたり、
昔と全然変わらない商店街を見て
随分と感慨に浸っていたようですが。

その80年の京都を知らない俺でも、
「その後の同じ場所」の写真を見たら、
ある意味、時の流れの残酷さと鮮明さを覚えずには
いられなかったですね。

そして写真の中のボウイ。
これがまた、驚くほど京都に溶け込んでて。
いや、元々「異人さん」の多い街ではありましたが。
それ自体は俺が慣れ親しんで育った神戸も同じですが。

ボウイの場合、文字通り完全に「溶け込んで」いるんですよね。
阪急電車の券売機の前で佇む姿とか。
特段ポージングをしているわけでもないのに、
「そうそう、昨日あんな人あそこにいたよねぇ」みたいな。
同じく、阪急の烏丸駅の階段とかエスカレーターとかを
移動しているボウイの写真。
「そこそこ!今と全然変わってない!」
と感動するとともに、
電車を降りて地上に上がろうとするパンパンの人の中、
めっちゃ目立つ、ハンサムな白人が1人混じってるんだけど。
そこから光が放たれる、というより、
光ってはいるけれど、もう毎日そこを通勤路にしているかのような
文字通り「普通」の存在として「そこ」にいるボウイ。

そうかと思えば。
東山のとある商店街で
魚屋の前で魚を取り上げて値段を聞いている?ボウイ。
そのやりとりしている姿が、明らかにボウイなんだけど、
明らかに毎日そこで過ごしている外国人のおニィチャン。

1980年だから、今から40年も前のことか!

それからの40年後。
ボウイがお蕎麦を食べた蕎麦の今やとか。
どこかわからない袋小路を探して、そこで今を撮影したり。
はたまた、先に書いた商店街の今を撮影したり。

そうそう、道端の公衆電話(多分黄色いやつ)のBoxで
タバコを吸いながら室内でポーズを取るボウイ。
当然今そこには電話ボックスはないけれど、
周辺はなんとなく整頓された、でも雑然さも残った場所になってて。

気がつけば、京都の今・昔を見ているようで、
「あ、そういえばボウイがそこに映り込んでいる」
という、ある意味逆転した見方になっている自分に
気がついて、これまた驚いたり。

当然、あれだけのハンサムで手足も長い、金髪のおニィチャンが
そこに立っていると、周囲から浮き上がる・・・
ってリアルだとそうだろ?と思うのですが。

写真として切り取られた空気からは一切そういう「特別感」
がなかったんですよねぇ。
だからこそ?よけいに?美しくカッコイイ、と。
ただひたすら、今見ても、いつみても、憧れるし格好いいな、と。

あぁ、俺もイギリス人に生まれれば良かった、と思ったり。
(でもだからと言って、ハンサム、手足が長い、金髪になる、
という保証は一切ないんだけれど。)

一番印象に残ったのは昔の都ホテル。
今はどこの外資系列だっけ?ウェスティン?
ま、ともあれ、その都ホテルにあつらえてある
和風迎賓館みたいな部屋。
そこで写真撮ろうか?ともちかけたら、
ちょっと待って!・・・で、浴衣に着替えて
正座して、にっこりと暖かに微笑むボウイ。

いや、待て。今風だと良くない言い方だけど。
外国人がこないに浴衣、似合うもんか?
似合いすぎ、ちゃうやろ。
文字通り、男前なら何を着ても美しい?

そら、確かに星から落ちてきた王子様とか、
ゴブリンの国の王様とか、
映画では「地球の人ではないもの」を演じることが
多かったけれど。
(けど「戦場のメリークリスマス」のボウイも
坂本教授と並んで感動しましたが。)

リアルに街中歩いていても、全てが
京都に溶け込んでいる。

そしてただただ、その瞬間を見事に切り取った
写真の数々。

ボウイが残した足跡は
今でもそのまま残っている、不思議な魔界?京都?

そんなこんなで、気がつけばあっという間に
展覧会はオシマイ。
都合1時間くらいだったか。

でも新コロなのと平日閉館前だったのと、もあって、
ウチら夫婦以外、多分4~5人だけ、都合合計10名も
いない中、見事な写真群を思い切り堪能させて
頂きました。

ホント、ホントーに、精神浄化されました!
ボウイ。改めてデビッド・ボウイ。
ガンで突然地上から旅だったけれど。
きっと宇宙のどこかで王様か王子様として
暮らしているに違いない。

最後はそんな夢うつつの中、会場を出て
ふとガラス戸に移る自分の姿・・・
腹・・・・・・・・

(明日から)ダイエットしようっと。
(これで銃数回目?)

いや、ボキャ貧でゴメンナサイ。
でもかっこいい、美しい、という単語以外
持ち合わせてないですわ。

デビッド・ボウイ。いいなー。
改めて惚れてしまった。