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zoom RSS 音楽・美の殿堂、の舞台裏/「新世紀/パリ・オペラ座」を見て

<<   作成日時 : 2018/01/15 13:35   >>

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今日1月15日は成人の日・・・
って条件反射的におもっちゃうのは、
やっぱり古い、からかな、と思いつつ、
古い物を伝承するってのも大切だろうに、
とまたしてもガラにも無いことを思う今日この頃、
皆様いかがお過ごしでしょうか?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ちなみに。
この成人の日とか、晴れ着を着ましょう、ってのって、
「その業界」が仕組んだ仕掛けだったのだ、とか?

だからこそ・逆に着物が結婚式ドレスと同様の地位に
なっちゃって(一生に一度だけの服)、
業界が衰退してしまった・・・
というのはなんとも皮肉、としか。

オマケに、連休を作る、というお題目もあって、
成人の日は「毎年1月の第2月曜日」でしたっけ?
になっちゃったんですよねぇ。
これ、第3月曜日だったらなんとも言えない良いタイミング、
って思ったけれど、そこはもしかしたら
センター試験の翌日、って事で、
やっぱり何かと具合が悪かったのかねぇ・・・

さて、そんなこんな、の年明け早々、
今年もカミさんのお供で芸術鑑賞です。
今日はその備忘、ってことで。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回のお題は、これ

〜新世紀/パリ・オペラ座〜
(原題は、ただの「パリのオペラ」なんですけどね。)

これ、映画です。
いわゆる、ドキュメント、です。
前宣伝のキャッチコピーで

「パリ・オペラ座映画収入ナンバー1」

って・・・そんなジャンルを作って訴えることもなかろうに・・・
ま、ともかく中身はオペラ座のバックステージを描いた
ドキュメント映画、ということになろうか、と。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

オペラ座(ハウス)の内幕物、っていうと、
以前ここでも備忘した
「ボリショイ・バビロン」がありますが・・・

あれなんかは、よくぞ総裁が撮影・公開をOKしたなぁ?
と思えるほどに、ドロドロでえげつない舞台裏を
描き出していましたが。

ま、そもそも硫酸をぶっかける、なんて事件
そのものが尋常じゃ無い、けどね。

他方、この映画。
ざっと流して言うと、まず2015年、
プリプロダクション、っての?的に、
ハウスの新総裁が決まって、
その記者会見の打ち合わせに関係者が集まって、
って所から。

まぁ、ここである意味、このドキュメントの
登場人物の紹介、にもなってるんだろうけれど。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この2015年は、パリのハウスの
総裁だけじゃなく、
バレエ団の芸術監督も新任。
総裁、音楽監督、バレエ団芸術監督のうち
2人が新任。

そりゃ、業界的には注目を集めるだろさ。

出、その最初の台詞。というか、
記者会見の発言の整理とか、記事掲載内容とか。

「しかも当団のバレエ団は世界最高である。」
「あ、それは書かなくて良いわ。」
「なぜ?」
「だって、それは当然のことだもの。」

なんとまぁ、このプライドの高さ。
フランスって所も、実はお隣の赤い大国と同じく、
激しい中華思想に染まっている、とは聞きますが。

オペラハウスとしても、「パリ」「ミラノ」
「ウィーン」「メット(ニューヨーク)」の4大ハウス、
なんて言い方されますが。

やはり、規模・陣容を考えると、パリが最高峰、
といいたくなるのもわかりますわな。

最高峰だからこそ、その地下には
仮面の天才が潜んでいる、とか。

いや、そんな話じゃ無くって。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

起源をたどればルイ14世まで行ってしまう、
という、パリ・オペラ座。350年の伝統?ですって?

その文化にかける自負心も凄まじいんだろうな。
だから、オペラ座は国家行政府直轄、とのこと。
(他は完全民営か、半官半民レベルだったのでは?)

でも行政のコントロールを良しとしない、
というのも、また芸術では良い聞く話。

他方、今までガルニエだけでやっていたのが
手狭になった、世界の潮流から遅れてしまう、
世界トップの座から落ちてしまう・・・
という焦り?もあって、
バスティーユに新劇場を作って。

そういや、バスティーユも出来たときは
バレンボイムを監督に指名したのに、いざ開幕する直前に
解任されて(きっと政治的に口出ししまくったんだろな)、
チョン・キョン・ファが指名されて「えええええ?」ってなった「事件」
もありましたなぁ。。。

なので、今「パリ・オペラ座」というと、
ガルニエ宮(主にバレエ)と、バスティーユ(主にオペラ)と、
2つの「ハウス」を管理・運営・営業している、
ってことなんですよね。

「2つのハウスを常に2000席埋められるのは
パリだけだ。」という台詞。
これまた自負心溢れる台詞ですが、
現実そうなってるんだから、それはそれでたいしたもんです。

でも、ハウスが2つ、ってなると、
ピットはどうしてるんだろな・・・

ウィーンみたいに巨大オケでも無い限り無理だろうけれど。
多分、1つはハウス付きのオケ、もう1つはハウスとは違うオケ
がピットに入っている・・・っぽいですね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、2015年のプリプロダクションを終えて、
本編的な映画の内容は16/17シーズンを追う構成となっています。

そこで、就任1年目の目玉公演として、
シェーンベルクの「モーセとアローン」を取り上げる、と。
(これ、チョー難解なオペラ、とされています。)

ちょうどパリではシャブリ・エブド襲撃事件もあったり、
難民問題もあって、
イスラエルとかユダヤを取り上げるのは
政治的なリスクが大きすぎる・・・
という意見もある中。
「この曲はコーラスとオケが主役になるのだから」という理由で
上演プランを採用する総裁。

ううむ。リーダー、かくあるべし、と思えるシーンでしたね。

でもその上演に際しても問題続出。
まぁ、趣味とは言え、「そっち方面」のことも耳にする俺としちゃ、
そこまで新鮮味もない、といえばないんだろうけれど。

演出とコーラスのせめぎ合い。
(並び方、舞台装置と音響との関係、などで
舞台上で議論する様、とか。)

劇中に出てくる「牛」は、舞台技術監督の見た夢をもとに、
リアル(ホンモノ)を連れてくることにしたのはいいけれど・・・

牛だって、オーディションがある、なんて?!
それもまた、筋骨隆々の雄牛。
当然、コーラス陣は「暴れたらどーすんのよ?」的な恐怖も。

そういったやりとりが、この「ドキュメント映画」では
淡々と描かれています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その他にも、フランスらしい,というネタ?
即ち、「ストライキ」。
国営のハウスなので、行政(文化省)から資金カットを言われ、
でも働く側はそんなの受け入れられない、ということで
ストライキ決行。

ストライキでは5公演の中止を迫ってきて。
でも交渉の結果、最初は2公演までOK、
でもって最後は4公演までOK。
そこで総裁は「4公演OKになったんだから、良しとしよう。」って。

あのー?
なんか、ニッポン人的感覚からしたら、それでええのん?
と思ったり。

案の定、キャンセルとなった公演には総裁が「お詫び」スピーチを行って、
内容を差し替えてお届けします・・・みたいな。

でも、フランスは就労規則の遵守が厳しいのかな。
だからこそ、時間のかかるプロダクションを期限内に実行するには
どうしても無理が出て・・・なのかも、ね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それから映画中での事件といえば。
バレエ監督の電撃退任と後任の人選。
15年に総裁と一緒に就任したのは、
「ナタリー・ポートマン」の夫、「バンジャミン・パルミエ」という、
史上最年少、オペラ座バレエ団のダンサー経験者。
だのに、バレエ団と亀裂が生じて、
1年半後に「電撃退任」、
でもって、後任はやはりバレエ団出身のエトワール、
「オーレリ・デュポン」。

これ、随分と政治的な要素もあるのかな?と
勘ぐってしまう人事でした。
実際、マニュエル・ルグリといった人材は
2010年だそうですが、ウィーンのバレエ監督になっちゃってたから
呼べなかったのも仕方ないのかも知れませんが・・・

ついこないだまで一緒に踊ってた人が
いきなり「監督」になって、
しかも「いつもお気に入りの20人ばかりしか使わない」
なんて状況になったら・・・

でも、そこはまだ「西側」の国。
さすがに監督に硫酸ぶっかける、なんてことは
なかったようですが・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

んで。こういった舞台裏のゴタゴタだけだと
さすがに暗くなる、ということなのかどうか、
は分かりませんが。

16/17シーズンのネタとして、
ロシアの田舎から出てきた青年にも
スポットを当てていましたね。
バス・バリトン?だったか?

新シーズンのオーディションに合格して、
でもって、そこそこのイケメン?
音楽監督も総裁も、「彼をウチのスターに育てる!」
という方針で、1年間の成長も追いかけています。
(確かに、上手いなぁ、って思って聞きました。)
(青田買いにはうってつけ、かもね?)

まぁ、まだ駆け出しだし、
タイトルロールを歌ったわけでは無いけれど。
田舎から大都会に出てきて、
しかもいきなり「世界4大ハウス」の1つの
目にとまった・・・

これはサクセスストーリーの「始まり」
じゃないのかな?
彼の今後がどうなるか、
見ていて大いに楽しみ、でした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、そんなこんな、でこの映画。
「映画」の作りとしてどうよ?と思ったとき、
正直、インパクトに欠けるかなぁ・・・と
見た直後は思いました。

こう、なんつうか。
淡々と舞台裏を見せていくだけ、という手法。
パリ・オペラ座関係のドキュメントは、
その殆どがバレエだったこともあって、
本作ではオペラを中心軸に据えた、とのことですが。

山場としたら、まずは最初のモーセとアローンくらい、かな。
あとは、スーパースターが来て歌うにしても
淡々と映像として記録してるだけみたいだし。

マイスタージンガーの主役が
本番2日前にドタキャンになって、
大慌てでスタッフが人を探すさま、というのも、
まぁ、この世界、ありがちかなぁ、と思いつつ、
「現代だとスマフォのおかげで人捜しがしやすくなったのね。」
と思ったり。

淡々と映す、という意味では。
16/17シーズンに起こった、
パリ・同時多発テロ事件の直後、
総裁が「それでもショーの幕は開くことにした。
それがテロに対する一番の攻撃だ。」というスピーチの後、
全員で黙祷を捧げるシーンがありますが。

その時、舞台横のシーンの次、
普通なら舞台全景か客席全景を写しそうだけど、
ここでは舞台裏のあらゆる場面で
ハウス関係者が一斉に作業を止めて
黙祷を捧げている・・・

警備の人も、舞台の人も、掃除の人も、
事務の人も・・・
全員がその場で立ち上がって黙祷している。
ただ単に空調の音が唸っているだけ・・・

むしろ、オケメンバーとか、舞台上・客席の表情が
一切差し挟まれなかったのは新鮮でしたね。
ここに、ハウスの一体感、を感じました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そしてこの映画、ふと気がつきました。
この手のドキュメント、って
撮影する側が被写体に対して
不定期にインタビューを差し挟むのが多い、
と思うんですよね。

例えば。
バレエ監督の電撃解任記者会見の直前・直後に、
「今のお気持ちは?」とか
「なぜなんですか?」とか。

でも、記者会見の質疑応答もなく、
ただ単に記者会見をしている、という
「ドキュメント」を映しているだけ。

冒頭の打ち合わせにしても単に
会議の出席者の会話を流しているだけ。

さらに、映画半ばで、
入場料について議論している様を映したり、とか。

バレエ監督のバレエ団へのお別れの挨拶を
映したり、とか。

そこには一切インタビューはありません。
というか、映画の中でインタビューはなかったのでは?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

つまり、文字通りの「ドキュメント」映画だった、
ってことなんですよね。

つまり、その場に「映画を見ている人」が一緒にいて、
でも後は「見た側が感じて・考えて下さい。」って
手法、だったようです。

だからかなぁ。
繰り返しになりますが、アマチュアレベルとは言っても
アマオケをやってる身としては
見聞きしたことがあるような話がてんこ盛りで、
でも、さすがに世界4大ハウスの舞台裏、
事件のスケールが違うわ・・・
と淡々と思ったのですが。

レベルが違えど、やっぱり人間の営むこと、って
一緒なのな、と思ったり。

はたまた、結局ドキュメントの主軸は
ハウス総裁?と思って振り返れば、
リーダーシップってものを考えさせられたり。

なんか、こう、見覚えのある風景?
が連続するようで、でも後からじんわり、
我が身に置き換えて考えさせられる、
そんな不思議なドキュメント映画でした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

もし、我が儘言えるなら。
まず、この映画を見て、その後
「ボリショイ・バビロン」を見れば、
ボリショイの異常事態さがよくわかったろうな・・・と。

やっぱり、芸術は政治とかに左右されちゃ
いかんのだわ。

それを引き継ぎ受け継いでいく人々の矜持、
てやつがホントに大切なんだわ。
お金がかかって・・・って問題は
どこにでもあるし、しゃあないんだろうけれど。

そこを知恵を絞って、
こういった「殿堂」を護る、ってことに
「人としての矜持」を感じる・・・
そういう印象も持った、ドキュメント映画、でした。

一度で良いから。
ここ(パリ・オペラ座)、行ってみたいのー。






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